カナリア
うちにはカナリアが4羽いる。
こちらではカナリアを飼ってる人が多い。カナリアのペーニャがあったり、容姿や鳴き方を競うコンクールがあったりして沢山育てている人がいるのだ。

うちの最初のカナリアは通りを歩いていて拾った。
名前はカナ。きれいなレモン色で大きなカナリアなのだけど、さえずるのはさえずるのだけどちょっとイマイチで、卵も産まないし(パートナーがいなくても時々無精卵を産むと思うのだけどそれもなし)、一度他の家のオスと一緒にしてみたのだけどなーんてことなかったので、この子はオスなんだと思い込んでいた。
1羽でいるのもかわいそうだしと思ってメス(名前はカネラ)と一緒にしてみたのだけど喧嘩がすごくて、ペットショップに持って行った所、両方メスだという事が発覚。
その後オスを購入して一緒にしたものの、オスが発情するとひどい喧嘩になり、危険を感じて分けることにした。
結局他の人に話した所メスでも卵を産まなかったり子供を育てないカナリアがいて、沢山育ててる人が故意に放した物かもしれないねという結論に至る。

黄色いオスの名前はミカン。
結局カネラとミカンを一緒にした所卵を産み、そのうち一羽が孵った。
メスって大変だ。カナリアは1日1個ずつ卵を産み、温め始めて13日目に雛が孵る。卵がある限り温め続けるのだけど、今回1羽しか雛が孵らず、そのまま卵を取り除いて放置されると寒くて死んじゃうので、温め続けるように卵を入たままにしておく。(カナリア用の擬卵を売ってるので、無精卵の物は擬卵と交換しておいたのだ。)
随分長い事巣に座りっぱなしで足腰弱りそうだ。

そんなこんなで雛が生まれる頃からなんだかカネラの調子が悪そうに見えて心配した彼が空回り、かごを掃除し、巣を変えると言い始めた。
ちょっと心配だったので他の人に聞いた所、巣は絶対に触るなという。
彼に伝えたのだけど時すでに遅し。卵から孵って3日目、勝手な思い込みで巣を変えてしまった。雛はまだびっくりするくらい小さくてムズムズうごく虫みたいだ。

その後・・・思った通り。母親のカネラが育児放棄してしまい、また勝手に落ち込んでいる彼に「自分でやった事だから自分で温めろ」と暖房器具を引っ張り出してセッティングし、彼がカナリアと共に寝起きする生活が始まった。
その頃の夜の気温は11-14度くらい。昼間は30度近くになるのだけど夜が寒すぎてそのままでは死んでしまうのだ。ちょっと暑くなり過ぎると口呼吸を始めてこれまた危ない。
夜中も2、3時間置きに見て調節してくれていたようでデリケートな時期は無事通り過ぎ問題なく大きくなった。

やっと産毛が出てきた頃、キンカンと命名する。
1ヶ月弱餌をあげ続けたのだけど、この2、3日で急に産毛が抜け自分で雛用の餌を食べるようになり、部屋の中を飛び回ったり、すっかり大人っぽくなった。

写真は少し前の様子。今はまだ手に寄ってきてくれるけど、だんだん離れがちになってきた。カナリアは普通インコみたいに人になつく鳥ではない。このまま忘れ去られるのだろうかと思うとちょっと悲しい。
カナリア