前にコルドバ旅行に行ったとき見つけたワシントン・アービングの「アルハンブラ物語」の和訳本。
一緒に行った友人がスペインの歴史を色々知っていて、「どうしてそんなに知ってるの?」という質問から本の話になり、「アルハンブラ物語は面白かった」という友人の一言の直後にちょうど見つけた本。しかもコルドバで和訳本。
縁を感じてそのまま購入。今読んでいます。
内容は外交官としてスペインに赴任していた筆者がグラナダに旅行、アルハンブラ宮殿で暮らすという話。1832年出版の本。
読んでいて笑ってしまったこと。
以下「アルハンブラ物語」より抜粋
——————————————————–
・・・典型的なスペイン人の日常を見ていれば、生活というものの考え方が変っていきそうだ。彼らはなんと生活を楽しんでいいることか。
         
    —中略—
スペインではほんの一握りの大金持ちをのぞけばみんな貧乏人だ。大金持ちは働く必要がないし、貧乏人は働きたくても仕事がない。こうしてスペインの芸術が生まれる。スペインの貧しさは想像以上のものだ。
——————————————————–
スペインって何にも変ってないんだなーと思った。
この本が書かれたのが1800年代初め。今から200年弱も前。
少なくとも200年間は同じように、考え方を変えるわけでもなく、生活習慣を変えることもなく暮らしているスペイン人。
面白い人々です。
でも最近変ってきたこと。
私が最初に旅行で来たのは10数年前で最初に数ヶ月間スペインに滞在したのが6年前。
少し前までは
「彼らはなんと生活を楽しんでいいることか。」
この雰囲気が感じられたけど、最近は少し変ってきた気がする。
最近は何かと「お金…」という感じがして寂しい。
とは言ってもちょっとした生活の中に楽しみを見つける、週末だ!お祭りだ!と言っては集まる彼ら。
これからもこのままの国であるといいなと思う。

アルハンブラ物語〈上〉 (岩波文庫)

アルハンブラ物語〈下〉 (岩波文庫)